姿を見るだけで、泣きたくなるの。 「…俺は頑張れとは言えない。」 私の気迫に負けた佑くんが、俯き加減にそう放った時。 既に私は、その姿を視線で捉える。 『……っ。』 私たちの教室の前を彼が通った時、丁度次の授業を知らせるチャイムがなった。