怒って、ないの? 何を聞いてるんだと、気分を害していない? 私はまだ、先生の隣にいることができるの…? 『えーっと…。』 嬉しくて、言葉を紡ぐことができなかった。 たったそれだけのことなのに。 ついさっきまで、それが当たり前のことだったのに。 当たり前が当たり前ではなくならなくて、安心する私がいる。 「……うん。」 『指輪してるのに、好きな人がいないって、変だなって…。』 もう、聞いてもいいよね? 壊れることなんか、ないよね?