小さい頃に隣に住んでいて、大好きだったヴァンパイアの男の子と、


「高校生になったら、迎えに来るからね」と約束した。


もしかして…?


「ファ…ルド?」


「ん…」


とても小さな声で呼んだのに、目の前の男の子は返事(?)をした。


「ねぇ…あなたは…ファルドなの?」


「俺?そうだけど…もしかして、琉莉か?」


うん。
やっぱり、ファルドだ。
あの頃と全然変わらなくて、優しい…?!


「なんだ、琉莉かよ。何ならもうちょっと可愛い女の子に起こしてもらいたかったなぁ…」


ハァとため息をつくと、私を少し睨んだ。