「そうじゃのう…まずは…状況を整理するところから始めねば…。
さて…君が雷で間違いないかの?」

「ああ。つーかあんたは?」

「わしはナチュラルアースの国王じゃ。」

「おい雷。てめーの口のきき方どうにかなんねぇのかよ?」

「お前にだけは言われたくねぇ!!」

「ちょっ…二人とも落ち着きなさいよ!!」

「それで…もう一人の方は…。」

「三葉香澄(ミツバカスミ)と申します。
今回…時空を歪ませてしまったのは…私の責任です。」

「ほぅ…そうか…。
でもそなたの魔力のおかげで元に戻ったようじゃ。」

「え…?」

「もしかして成功!?」

「もちろん彼女だけの魔力でどうにかなったものではない。
紫紀と瑠香の魔力も歪みを戻すために使われた。
じゃがのう…わしの見たところによると、彼女の魔力は相当大きいようじゃ。
…君の魔力は…未知数じゃのぉ。
勉強し、訓練さえすれば偉大な魔法使いになれるかもしれぬ。
今回はたまたま失敗したために事が大きくなってしまったのじゃな。」

「…大変申し訳ありませんでした。」

「かっ…香澄さんを責めないで!!
香澄さんは…ただ会いたかっただけ…だから…。」

「会いたかった?どういう意味じゃ?」

「…恋人が亡くなったんです。
だから…どうしても会いたくて…リターンを使いました。
でも浅はかだったと思っています。時の使い手は…むやみに時を動かしてはならないのに…。
でもどうしても…翼に…会いたくて…。」

「香澄さん…。」

「翼…翼さんってもしかして…御剣翼(ミツルギツバサ)さん?」


口を開いたのは美羽ちゃんだった。