「……っ!!」 ど、どうしよ……。 この状況……。 誰か来ちゃうよ……。 そこで私は、はっと思い出した。 ――もしかしたら、爽かも…。 机の上に鞄があったし……。 可能性がないとは言えない。 私は、閉じていた瞼をゆっくり上げた。 とほぼ同時に。 ――ちゅっ 教室内にリップ音が響いた。 教室の中が静かだからか、その音はやけに耳に鳴り響く。 「誰か来ちゃうよぉ///」 唯一の幸いは……