はぁ、と俺はため息を一つついてからゆっくりと立ち上がる。
そのまま四人の横を通りすぎると呼び止められる。


「何処いくんだよ?!」


肩越しに振り返れば俺を睨んでいる四人の姿がある。
その必死な様にまたため息ついた俺は、仕方なく口を開く。


「屋上」

「もしかして………!!」


人差し指で上を指し俺はスタスタ歩き出す。どうせ後をつけてくることはわかっているから。


今頃多分椿と彰真が喧嘩してるころだろう。
万が一、て時もある。
あいつの側にいなきゃな。


(今日辺りでわかってくれたらいいんだが)


椿のあの性格を思い出しながら俺は屋上を目指した。