カチン、という音と共に、私は芹葉になる。 「…洵。」 二人が出会った桜の木の下、芹葉が静かに別れを告げる。 「どうした、芹葉。」 黙り込む芹葉に、優しく声をかける洵。 そんな動作さえも、愛しいという思いを掻き立てる…。 「…もう、いいよ。」 静かに微笑む芹葉。 「…どういうこと?」 怪訝そうな顔をする洵。 「…私、もう洵にうんざりなの。それに洵も私のこと、負担になってるでしょう?だから、洵ももう私を解放して。」 わざと洵を突き放す言葉を選ぶ芹葉。