斉藤は慣れた手つきで、消毒して ぐるぐるっと腕に包帯を巻いてくれた。 「これでよしっ!!」 「ありがとう」 ちょっと、見直したかも。 こんな1面もあるんだな……。 「……くしゅっ!!」 さ、寒い……。 くしゃみをした私に、 「あ、制服濡れてるんだよね?」 優しい声を掛け、 「たしか、ここらへんにジャージがあったはず……」 と、保健室のあらゆる棚をあさり始めた。