あれから、ことりについて色々考えてみた。 ドジでおっちょこちょいで。 …だけど、嫌いじゃない。 思い出すと胸が温かくなるけど、それは何かと聞かれたら、やっぱりまだわからない。 この感情の名前を、俺はまだ知らないんだ。 『…あ!あのー。』 本格的に道に迷った俺は、そこらへんにいる生徒らしき人に声をかける。 その人は、セミロングの先端だけ内巻きされた髪で、どこかアイツに似ている。