まるで“ことりちゃんを、仁も好きなの??”と言うように、こちらを見てくる母さん。 そんな母さんに、首を振って否定する。 違う、これは恋じゃないと。 だけど、たまらなく会いたいんだ。 『そう…。』 力なく、返事をする俺。 俺は落ち込んだ顔を隠すように、またテレビに没頭する。 ことりに会う手段は、もう残されていなかった。