もう、ことりが家に来ることはない。 今は1月。 私立高校を単願した俺は、公立より早いうちに第一志望の試験がある。 最後の追い込みは自分1人でやりたかった俺。 もともと12月いっぱいしか、ことりの家庭教師を頼んでいないのだ。 …結局、気まずいまま。 第一志望を言わないまま、別れを告げてしまった。 『……。』 入試が終わった達成感とか色々な感情が、頭のなかを渦巻く。 手応えがあっても、実際結果を見るまでは、不安は消えないと思う。