桃香への気持ちに開き直っている充だが、そう言われると少し恥ずかしい。 「そんなことで本気って伝わるの?」 「うん。何て言うか、大事に思われてる気がして、正直嬉しかった」 「だったら」 「でも」 桃香は充の言葉を遮って、一旦息をつく。 「あたしは木下くんの気持ちには応えられない」 胸が痛む。 息まで苦しくなった。 桃香の返事なんてわかっていたのに。 フラれる覚悟はしているつもりだったのに。 「ごめんなさい」 恋愛はある程度経験してきたのに、若かりし日の失恋と同じ痛みがした。