「あぁ。あの子ね」 龍司君がうんうん、とうなずいた後、再び口を開く。 「じゃあ、3人で食べるってどう?」 あら、なかなか強情なタイプなんだ。 確かに、男子の憧れの的であり、 ”真のミスキャンパス”と噂される彼女と食事できる機会なんて、 滅多にあるものではない。 私と咲、2人きりなら別に構わないのだけど。 「あー。他の人もいるんだよね」 その言葉に、さすがに龍司君も空気を読んだらしく、 ”じゃあまた今度食べようね” ということで落ち着いた。