エンプティープリンス

「じゃあ…奏くんは先生のこと、何とも思ってないの?」



この質問には…うろたえた。
うろたえたりしたらこの子の思うツボなんだってことは分かってたけど、それでも…彼女を想う気持ちに嘘を吐きたくなかった。
だけど…今は言えない。言っちゃいけない。だから…。



「…当たり前だろう?
教師と生徒でそういう気持ちはあり得ない。」

「…そう…なんだ…。」



そう言いながらうすら笑いを浮かべたその子。



「あ、先生!!こんにちは!!」

「え?」











振り返った先には、紛れもなく彼女が立っていた。