振り返って、驚いた顔を俺に見せる彼女。


「どうしたの…?」

「また…明日。」

「え?」

「じゃあ。」




俺はそのまま玄関へと歩き出した。
もう誰もいない。
靴を履き替え、外に出る。















「『また明日』なんて…誰かに向かって言ったの…何年ぶりだ…?」




『明日も会いたい』だなんて…
これが、こんなことを思うはずのなかった俺に訪れた最初の変化だった。