「あ…ごめんなさいね、食事の邪魔して。
私、向こうで少し片付けするわね。」


そう言ってすっと立ち上がって、キッチンに向かう。

一人残された俺は、うどんを口に運ぶ。
やっぱり…美味い。

あっという間に食べ終わり、俺はソファーを背もたれにして、天井を見上げた。
ふと、自分の頬を触ると熱いものを食べたせいか、汗まで出てる。


「これ、下げちゃっていいかしら?」

「あ、自分でやるからいい…です…そのままで。」

「病人は寝ることが仕事よ?
後片付けは私に任せてゆっくり休んで?」


そのまま土鍋とお椀をキッチンに持っていき、洗い始める彼女。
俺はやることもなくて、またソファーに寝転んだ。


キッチンから聞こえる生活音が妙に心地よくて、いつの間にか俺は意識を手放していた。