* * *


なぜだか知らないが…白い天井が見える。
ここは…



「あ…やっと気付いた…。
高橋くん、大丈夫?」

「え…?」


ここは間違いなく俺の家だ。
俺はゆっくりとソファーから起き上がる。


「あの…なんで…?」

「高橋くんが目の前で倒れたから…。
この辺の人にひたすら聞いて、あとマンションの管理人さんにも手伝ってもらってここまで運んだのよ。
覚えて…ないの?」

「…全く。」



相模香織には申し訳ないくらい覚えていない。
いつ、どうやって俺が倒れたのか…?



「お家の人は…いないのかしら?」

「え?」