エンプティープリンス

「え?」


俺は彼女を振り返って見つめた。
少し…口元が緩んだ気がする…。


「完璧な答案です。
これを参考に練習問題を解いてみてください。
分からない人は質問してください。
残りの時間は練習問題を解く時間とします。
あ、高橋くん。」

「はい?」

「ありがとう。座って自習を続けて。」

「はい。」

真っすぐ俺を見て、相模香織はそう言った。

確かに表情はなかったけど、その言葉はストレートに飛んできて、なんだか妙に心揺さぶられた。