『…なんで、病室がわかったの?』 まるで一つ一つピースを埋めていくように、わからないことを手探りで聞いていく。 それはまるで、直也が目の前にいること。 私が生きてることを、確かめてるみたいだった。 「看護婦さんに聞いた。 愛未の彼氏です、って言ったら、簡単に教えてくれたよ。」 冗談半分な声色ながらも、直也は苦味を押し殺した表情をしていた。 私も、うまく笑えない。