なんで、私だけだと思っていたんだろう。



なんで、他の人は幸せだと勘違いしていたんだろう。




根拠のない理由が、私の思考を締め付けて。


自分だけが不幸だと、決めつけていた。





――…知らなかったんだ。



苦しんでいたのは、私だけじゃなかったんだね。







「なお、や…。」




目の前に起きてることが、信じられなかった。



あまりの衝撃で、今生きてる世界が夢かと思ってしまったぐらい。