顔をうずめて涙する私に、お医者さんが落ち着かせるように、優しく背中をさする。 こんな些細なことでさえ、『直也だったらいいのに』と思う私は、きっと最低だ。 「だから、一緒に頑張ろう?」 お医者さんの手が、止まった。 なにかに導かれるかのように、私は泣くのを止め、お医者さんの方へ顔を向ける。 『……。』 お医者さんの目は、私じゃない誰かを見ているような気がした。 そして、それが誰だか私は知ってる。 きっと、あの“女の子”だ。