「…そういえばさ!」 気まずさを取り除くように、浅野目くんがやたら明るい声を出す。 珍しく動揺してるのか、いつもは真っ直ぐな浅野目くんの目も、今は焦点が合わない。 「愛未ちゃん、手術受けるんでしょ?」 ビビビっと、電流が走ったような気がした。 動揺を隠せない私は、思わず荷物を落としてしまいそうになる。 ――…そんな私と、あと1人同じ反応をした人がいたんだ。 「えっ…?」