逆に那智が他人に興味持っちまったら、俺、どーなるんだろう。
急に不安になってきて、俺は那智に聞く。
「兄さまのこと好きか?」
って。
那智は何を言ってるんだとばかりに首を傾げた。
「兄さまのこと、大好きですよ? 一番好きです」
「これからもか?」
「ずっとですよ? 兄さま、どーしたんですか?」
「いや、那智が恋愛に興味持っちまったら俺、どーなるんだろうなって思って」
「うーん? 兄さま以外の人、好きになったことありませんよ。
恋愛、よく分かりません。
女の子に興味出てこないといいますか…、お母さんのことを思い出して、ちょっと女の子は恐いです。
やっぱり兄さまが一番安心します」
「―…そっか」
だったら、ずっと女が恐いままでいてくれ。
ずっと、ずっとな。
独占欲にまみれた言葉を呑み込む。
那智の言葉に酷く安堵する、俺がいた。
⇒02
急に不安になってきて、俺は那智に聞く。
「兄さまのこと好きか?」
って。
那智は何を言ってるんだとばかりに首を傾げた。
「兄さまのこと、大好きですよ? 一番好きです」
「これからもか?」
「ずっとですよ? 兄さま、どーしたんですか?」
「いや、那智が恋愛に興味持っちまったら俺、どーなるんだろうなって思って」
「うーん? 兄さま以外の人、好きになったことありませんよ。
恋愛、よく分かりません。
女の子に興味出てこないといいますか…、お母さんのことを思い出して、ちょっと女の子は恐いです。
やっぱり兄さまが一番安心します」
「―…そっか」
だったら、ずっと女が恐いままでいてくれ。
ずっと、ずっとな。
独占欲にまみれた言葉を呑み込む。
那智の言葉に酷く安堵する、俺がいた。
⇒02