じゃあ、俺ってどうして引き取られたんだろう?
どうして誰からも愛されないんだろ?
必要ない存在なのかな?
いつしか俺は、毎日のように自分の存在意義を考えたんだ。
ずっとずっとずーっと孤独だったんだ、俺。
知恵を絞りに絞って…、俺は皆に好かれる性格を演じようって決意した。
どうにか皆に構ってもらうと人懐っこい性格を演じ始めたおかげで、中学時代は孤独を誤魔化せた。家族に愛されなくても、クラスメートが愛してくれる。
一時でも皆の優しさに触れることで、渇望していた愛情とか温もりを拭えたんだ。
でも…、高校上がってハブリを体験。
絶望も絶望、お先真っ暗、勇者は目の前が真っ白になった! 的気分になったよ。
家庭でも学校でも地獄なんて…。
俺、神様に嫌われてるのか、嫌われるようなことをしたのか、凄く悩むほどだった。
毎日のように地獄と辛酸を味わっていた。
財布の窃盗容疑が掛かった時は、いっそのこと神様のもとに行こうって思ったほどだった。
―――…誰も助けてくれない、そう思い込んですべてに絶望した時、ヒーローが現れた。
誰もが俺を助けてくれなかったのに、そいつは素っ気無く俺を助けてくれた。
ヒーローは本当にいるんだって思った瞬間だったよ。
ツンツンで誰に対しても気を許してないそいつは、俺にとって救いの手を差し伸べてくれたんだ。
周囲からは悪評で、女子泣かせ、友達なんていない奴だけど…。
そのヒーローは自分でも気付かない内に、誰を助けたりしてる。
ヒーローに出会えて、俺、強い憧れと、生きる喜びを噛み締めた。
「ハブられてた俺と普通に接してくれた。
本当の意味で俺に優しくしてくれた。
ひとりぼっちだった俺を助けてくれた。
いつも俺、ひとりぼっちだって思ってたから…、そいつの存在は俺にとって凄く救いだった」



