そしたら高村、俺に利用価値を見出したのか、話し相手になって欲しいって頼み込んできて。
誘いに乗ってみたら、色んな話を高村とした。
喫茶店で五時間駄弁り。
ストーカーさんは治樹の話ばかり。
んでもって那智くんに対する殺意ばかり。
女の嫉妬って怖いと思ったよ、うん。
ちなみに俺持ちだったんだぜ?
その時の駄弁り会の金、寛大だろ!
で、何となく話を聞いてたら、高村、いつまでも那智くんに対する恨みつらみを吐くもんだから、「どーにかしたら?」助言したんだ。
そしたら高村、俺に手伝って欲しいって交渉を持ちかけてきた。
その代わり、なんでも謝礼としてあげるから。
大金だってうんと積む。
メチャクチャなこと言われたもんだから、俺、OKしたんだ。
表向きは金って言ったけど、別に俺は金が欲しかったわけじゃない。
治樹が欲しかったんだ。
俺のマイヒーローHARUKIが、どーしても欲しかったんだ。
あ、ヤリタイ違うからな?
俺、ノーマルのノンケだし! 女の子ラビューだし!
じゃあ治樹の何が欲しかったか…、んー、さっきも言ったけどデレが欲しかった。
一度だけ向けてくれたあのデレな笑顔を、どうしてももう一度、見たかったんだよ。向けてもらいたかったんだよ。
向けられることで、俺、満たされる気がしたんだ。
涸渇している愛情に…、ぬくもりに。
「治樹の本当の友達になるには、欲している笑顔を手にするには、偽善ドラマを作るしか無いと思ってさ。
こうして佐藤優一はチンピラ事件の共犯となりましたとさ、おしまい。
はい、質問受け付けます。治樹くん」
「率直に、俺はダチなんていねぇいらねぇ。
そういう性格だって知ってるのに、俺に固執する理由は?」
「アイッター! いきなり人の心に触れちゃう?」



