「で、てめぇは大学で協力者を手にしようと決めた。そう、このチンピラ事件は主犯と共犯がいた」
この協力者が誰なのか、俺はずっと探りを入れていたが…、なっかなか特定ができなかった。
見舞いに来てくれる日までな。
見舞いで…、まずてめぇが犯人だってのは容易に特定できた。
ちょい知人に俺とつるんでいた大学生徒は全員調べさせたからな。
目星は付けていたし、てめぇが“わざと”俺に犯人ですって態度を取ってくれたおかげで、すぐに分かった。
そして協力者だが。
「俺は見舞いに来た奴等に、こう言った。
『本当に災難だ。
少し前に遡って思い出してみると、那智は通り魔に襲われるし、兄弟揃って自宅近くでチンピラに襲われるし、挙句の果てに入院。容疑まで掛かってる。散々だな』って。
自宅近くって間違いを指摘したのは高村、てめぇだな?
だがその前にもう一つ…、俺は兄弟揃ってチンピラに襲われた話なんざ誰一人しちゃねぇんだよ」
そりゃ何故か?
あの時、ファミレスで飯食った奴等の中に犯人がいるって見越していたからだ。
犯人を見極めるまで、この件は黙っておこうと思っていた。
だから知る筈ねぇんだよ。
大抵の奴等はキョトン顔で、そんなことがあったのかって首を傾げてた。
けど、ひとりだけ、即座に俺の台詞に反応した奴がいた。
それまで折角、隠し通していたのに、反応して言葉を返したせいで自分が犯人だって言っちまったんだよ。
「俺の台詞にある奴がこう返した。
『チンピラって俺等とファミレスで飯食った時?』ってな。
なあ、優一」



