(旧)ふたりぼっち兄弟【BL寄り】

その内、てめぇは俺等の親に接触する機会を手にする。

多分てめぇのことだ。
俺等の親父にでも接触したんだろ。

何処で情報を仕入れたのか知る由もねぇが、ま…ストーカー女のてめぇならあらゆる手段を使って調べ上げた筈。


んで、てめぇは親父が動揺する“真実”を手に入れちまった。
だから、親父にこう言った。


「貴方の家族が危ないんです」って。


親父は別のカゾクに対しては愛情深い。粘着質が高いって思うくれぇのな。

俺等に対しては淡白だが、別のカゾクは愛して止まないあいつのことだ。


てめぇがそれらしい脅しの言葉を向ければ、あいつはコロッと落ちちまう。


恐怖に漬け込んだてめぇは、一気に畳み掛けた。
「私に下川兄弟を任せて下さい」ってな。


チンピラを雇う資金を手に入れることができたのは、親父の支援があってこそ。

裏で高村の家庭を調べさせてもらったが、てめぇの家庭は極々普通の家。


親父はリーマン、お袋はパート、てめぇは一人娘。


年収五百万とパート代で日々をやりくりしてるてめぇの家から、チンピラを雇えるだけの、それこそ百万近くの金を搾り出すのは厳しいだろう。

てめぇはバイトをしてねぇみてぇだしな。親に頼むわけにも行かない。

だから親父に工面してもらった。

輩を雇う資金と、俺を監禁できる部屋を借りる資金を。

ま、親父はそれだけじゃ不安だったみてぇだから、俺等の母親と掛け合って裏社会人に手を出してたが。


さて、雇える資金も調達できた。
いざ行動を…、と思ったんだが、てめぇは知っていた。俺の腕っ節の強さを。

不良とつるんでいた俺だ。
ちょっとやそっとじゃ捕まらないことも、チンピラが手こずることも、寧ろ失敗する可能性が大きいことも見越していた。