―――………。
此処は何処だ?
なんで俺、見知らぬ天井に見下されてやがる。
やけに無愛想な天井だな。
見知らぬ俺を鼻で笑ってるみてぇ。
いや天井に鼻はないけどな。
靄掛かった視界は次第次第に晴れていく。
真っ白な天井に壁、差し込む柔和な日差し、何処となく薬品臭い空気、静寂な空間。
ぼんやりと窓に目を向ければ、高いたかい青空に白い雲、嗚呼、今日もいい天気だな。
ゆっくりと上体を起こした俺は、頭に痛みが走り呻き声を上げる。
いってぇ…、なんで頭がこんなに痛いんだ。
ついでに肩もいてぇ。
なんなんだ、一体。
こめかみ部分を擦ると頭に違和感。
ん?
頭に何か巻かれて…、包帯?
あ、そういえば俺、なんでベッドになんか寝てるんだろう。
分かんねぇ…、記憶がまったくもって情けないことに飛んじまってるから。
ほんと、記憶が、飛んでる。