【終章
さ い あ い】
泣いているおれを、
兄さまがいつも慰めてくれた。
落ち込んでいる俺を、
那智がいつも励ましてくれた。
生まれた瞬間から、
おれには兄さまが傍にいてくれた。
ひとりぼっちだった俺に、
小さな那智が生まれてきてくれた。
暴力の嵐も、孤独な夜も、愛情に涸渇した日々も二人で過ごしてきた。
さあ、誓おう。
健やかなる時も、
病める時も、
その命の限り、
愛し合うことを誓おう。
二人で最愛人(咎人)になることを、此処で誓い合おう。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…