瞠目する俺の表情なんて知る由もない大道先生は俺に教えてくれる。
自分のクラスメートのひとりが那智に声を掛け、話をしたところ、那智が気を許して笑っていたとか。

あんな風に笑う子だったんですね、飴玉を貰ってたみたいですし。

大道先生の言葉が右から左に抜けていく。

胸にどす黒い感情が疼いた。
これは明らかに嫉妬だ。

目を眇めて、俺は大道先生の会話に相槌を打ちや生返事をしながら思考を回す。

那智は俺にこのことを隠していたのか?
同級生のことなんざ一言も聞いてねぇぞ。

那智、まさかあの時、飛び出して逃げてたのは井坂先生のことだけじゃなくて…、他人に惑わされてちまってたからじゃ。


……那智、俺に嘘を付いたのか?


でも那智は俺に嘘をつかn。
だって那智は俺にいつも好きだってi。

まさか離れて行くつもりじゃないだろうn。

離れる?
一人?
独り?

ひとりbotti?



がらがらがらがらがら―。


がらがらがらがらがら―。


がらがらがらがらがら―。



あ、やべe。

自分の中で理性が壊れる音が聞こえr。

だけどこれは俺が悪いんじゃなi。
那智が俺に何も言わなかったのが悪i。
嘘を付いたのが悪i。

悪いのは悪い子になった那chi。



―――――――――…。

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