脅しに近い台詞を言いながら、那智に問い掛ける。
約束を守れるか? って。
身を震わす那智はうんうん、頼りなく頷いてきた。
態度だけじゃ満足いかねぇ俺は、言葉にするよう強要。
那智は耳に這う舌に震えながら言葉を紡ぐ。
「絶対…守りますっ、兄さまの言いつけ、守りますからぁ、耳はっ…もう…やぁ、ぁっ!」
異常なまでに耳にビクつく那智。
あ、そういえば耳にも性感帯ってのが存在したな。
那智、耳に感じるタイプか。
俺は縁を舐めて穴に舌を這わす。
「ぁぅ!」声を上げる那智に細く笑う俺がいた。
「那智、感じてるのか?」
「しゃ、喋らないで…息がっ、」
ふーっと息を掛ければ、那智がギュッと身を小さくしてくる。
嗚呼、可愛い。
「やっぱ那智、抱かれる側だな。そうして身悶えてた方が可愛い」
「ぅう…兄さまぁ、もう、耳っ」
「どーしようかなぁ」
苛めないでと懇願する那智に、意地悪く笑う俺。
なんか耳の弱点に気付いちまったらますます苛めたくなるな。
攻撃へのバリエーションが広がりそう。
って思うのは少しならず、俺は那智にヨクジョーしているんだろうか?
わかんねなぁ。
可愛い子ほど苛めたくなるっつーのはあるけど、色欲抱くまでは、……息子は反応してくれねぇし。
不能か?
いや、そりゃそれで虚しいから、もう考えねえことにしよう。
べちょべちょに舐めまくった耳をようやく解放して那智の顔を覗き込む。
嬲られた耳を押さえている那智は、俺の顔を見つめて弱々しく微笑。
そんな那智に俺は尋ねる。
「兄さまは異常か?」
って。
弟の一切を管理しようとする兄貴は異常か?
一応、飲み食いの件は今日の一件があるからなんだが、それは伏せておくことにする。
間髪容れず、血を分けた理解者は答える。
「じゃあ、おれも異常です。兄さまのどこが異常なのか、分からないんですから」
ほら、弟は俺を裏切らない。
他人とは違う。
嗚呼、なんて綺麗な存在なんだろう。
俺の弟は。
思わず笑みが零れた。
自分でも分かるほど歪んだ笑みが零れてしまった。



