(旧)ふたりぼっち兄弟【BL寄り】

けど油断した。
掴んだ瞬間、

「そうはいきません!」

那智が捨て身で俺に突っ込んできた。

おかげで俺、その場にドン、バン、バッターン。


……寝転がっちまった。


ガキの那智に押し倒された。



あーあ、目の前にはたっかい天井が。




あ り え ね ぇ 。




「にーさまの負けです!」



満面の笑顔で俺を見下ろしてくる那智は、自分が抱く側だと主張。

……ぜってぇ認めねぇぞ、兄さまは。
俺から力で押し倒せる奴が抱く奴だって言った?


…ンなの、俺が無効って言えば無効だ。


ニコニコっと笑顔を作る那智は、


「兄さまご覚悟!」


俺の寝巻きに手を掛けてきた。


油断は禁物だな、那智。

まだ兄さま、負けてねぇぞ?


俺は笑みを返して、那智の脇に手を入れた。


ビクッと体を震わせる那智は、それだけはご勘弁をとばかりに首を横に振ってくる。

ニヤ、俺は口角をつり上げて目を細める。


直後、那智の大の苦手な擽りを仕掛ける。

那智は大声で笑い始めた。

体を崩して俺に凭れ掛かる那智は、無理だの、勘弁だの、卑怯だの、ヒィヒィ笑いながら体をくねらせて俺の攻撃から逃げようとする。


弱り切った那智を擽りから解放、腕の中に掴まえて引き寄せる。


肩で息をする那智は卑怯だって俺を睨んだ。


でもすぐに表情を零して、


「ほんとはどっちでもいいんです」


那智は俺の胸に顔を埋めてくる。