(旧)ふたりぼっち兄弟【BL寄り】

次々に運ばれて来る料理を前に皆、箸やフォークを手に取りながら、話題を兄さま中心に向ける。


おかしいだの、異常だの、デキてるのかだの。

思い思いの言葉を、まるで弾丸のように放ってくるけど、当の兄さまはスルー。


カキフライ定食が乗ったトレイを自分の前に置いて手を合わせていた。

おれも真似して手を合わせる。

イタダキマス、兄さまの言葉に合わせておれもイタダキマス。

熱々のビーフドリアを口元に運んだ。

うん、美味しい。
熱いけどチーズがすっごく蕩けて美味しい。


そうやっておれは兄さまと一緒にご飯を平らげた。


皆も兄さまが質問に答えてくれないって諦めたみたい。

おれに質問を向けようともしたけど、兄さまがガンを飛ばしたから質問出来ず仕舞い。


結局、諦めて別の話題で盛り上がっていた。

正しくは別の話題で盛り上がる振りをしていた。

本当はおれ達の関係と現時点の環境を詳しく聞きたい。


皆、そういう視線を向けていたことにおれは気付いてしまった。





食事を平らげてデザートが運ばれる頃のこと。


「手洗いに行って来る」


食事を終えた兄さまは席を立った。

おれに視線を向けて口を開く、けど直ぐに閉じて思案する素振りを見せた。


てっきり一緒に来いって言われると思った。


でも兄さまは意味深に笑みを浮かべて、おれの頭を撫でるといい子で待って置くようおれに告げた。


兄さまがそう望むなら、おれは席で待っておくけど……。


だけど…、その…、他人と一緒なのは…。



不安…だなぁ。