そりゃ兄さまだけど、兄さまだけど。
うぅうっと呻くおれに、
「誤解だって」
兄さまは気を落ち着かせるように視線を合わせて両肩を叩いてくる。
おれが一番だって兄さまは真っ直ぐ俺を見つめてくる。
恋愛も何もしない、気持ちも湧かない。女にも男にも欲情しない。
おれしか見えていないってわざわざ言葉に表してくれる。
小っ恥ずかしい台詞を真顔で言ってくる兄さまに、おれはうーっと唸ってスニーカーの先に目を落とす。
深呼吸をして、おれは口を開いた。
「兄さま、優しいですし…、強いし背が高いしカッコイイから…、モテますし…、ちょっと疑っちゃったんです。
信じてないわけじゃないんですけど…、うー…その、ごめんなさい」
「馬鹿、那智だから優しくしてるだけなんだぞ。
普通だったら俺、こんなに優しくしねぇよ」
「じゃあ…兄さま、恋愛っていうのは?」
「そりゃ俺と那智のこと、あいつ等が勝手に言ってるだけだ」
ん?
おれは瞬きをして兄さまを見つめた後、優一さんと浩司さんに視線を投げた。
もしかして、優一さんが言ったのっておれと兄さま?
誤解…されてる?
おれは男で、兄さまも男で…、確かに手を繋いだり、お揃いのピアスはしてるけど。
これってもしかして俗に言う、恋愛?
「兄さま、おれ達、恋愛してるんですか?」
「んー、そう見えるんじゃね?
兄さまはどう見られてもいいけど。
それよりも、兄さまは疑われた方が悲しい。
那智、兄さまのものになってくれてねぇのか?」
「ううっ、ごめんなさいっ!
兄さま、大好きですー!」
ションボリする兄さまの顔を見ると、大きな罪悪感が込み上げてきた。
もう二度と疑わない、兄さまに誓って腰に抱きつく。
うぅうっと呻くおれに、
「誤解だって」
兄さまは気を落ち着かせるように視線を合わせて両肩を叩いてくる。
おれが一番だって兄さまは真っ直ぐ俺を見つめてくる。
恋愛も何もしない、気持ちも湧かない。女にも男にも欲情しない。
おれしか見えていないってわざわざ言葉に表してくれる。
小っ恥ずかしい台詞を真顔で言ってくる兄さまに、おれはうーっと唸ってスニーカーの先に目を落とす。
深呼吸をして、おれは口を開いた。
「兄さま、優しいですし…、強いし背が高いしカッコイイから…、モテますし…、ちょっと疑っちゃったんです。
信じてないわけじゃないんですけど…、うー…その、ごめんなさい」
「馬鹿、那智だから優しくしてるだけなんだぞ。
普通だったら俺、こんなに優しくしねぇよ」
「じゃあ…兄さま、恋愛っていうのは?」
「そりゃ俺と那智のこと、あいつ等が勝手に言ってるだけだ」
ん?
おれは瞬きをして兄さまを見つめた後、優一さんと浩司さんに視線を投げた。
もしかして、優一さんが言ったのっておれと兄さま?
誤解…されてる?
おれは男で、兄さまも男で…、確かに手を繋いだり、お揃いのピアスはしてるけど。
これってもしかして俗に言う、恋愛?
「兄さま、おれ達、恋愛してるんですか?」
「んー、そう見えるんじゃね?
兄さまはどう見られてもいいけど。
それよりも、兄さまは疑われた方が悲しい。
那智、兄さまのものになってくれてねぇのか?」
「ううっ、ごめんなさいっ!
兄さま、大好きですー!」
ションボリする兄さまの顔を見ると、大きな罪悪感が込み上げてきた。
もう二度と疑わない、兄さまに誓って腰に抱きつく。



