少し、沈黙があった。
ずっと見つめ合ったまま黙ってた都築くんが、あたしの手を取る。
もう、怒ってないみたいだった。
「唯の気持ちは分かった。
……けど、できればどうにもできなくなる前に頼れよ。
付き合うって決めたのは俺とおまえのふたりなんだし、先に追っかけてたのは俺の方だろ」
「……うん」
「ふたりの事なんだから、これからはちゃんと話せ」
思わず笑うと、都築くんが顔をしかめる。
「ごめん。違うの。
……同じような事、津田さんと佐藤さんにも言われたから」
「津田と佐藤? ……おまえ、あいつらと仲いいの?
どっちかっつーとライバルじゃねーの?」
「ライバルだよ。けど……、多分、友達って言えると思う」



