「でも、俺が勝ったからってだけじゃなくて、多分本宮の存在もでかかったんだと思うけど。
あいつ、2年の時には副会長してたし、裏で手を回してくれてたんだろ。俺に手出さないように」
「あ、そっか。それもあるかも」
先輩、都築くんの事本当に可愛がってるみたいだし。
「なんでそんな事聞くんだよ」
まるで兄弟みたいだなーなんて思いながら微笑んでいると、急に聞かれる。
焦ったのを見透かされないように、お弁当の中からサンドイッチを取って口に入れた。
「理由とかは特にないんだけど。ほら、都築くんカッコいいから。
そういう事あってもおかしくないのに、呼び出されたりしないから。なんでかなって思って」
タマゴサンドをパクパク食べながら、目を合わさないで言う。
都築くんの視線を横から感じてたけど、気付かない振りをした。
勘のよさそうな都築くんと目を合わせたら、ホントに全部バレちゃいそうだから。



