都築くんが、男子の手からタオルを抜き取る。
そしてあたしの胸元を隠すように、鎖骨のあたりにトンと押し付けた。
「隠しとけ」
「あ、うん」
「他の男にも変な目で見られてるし、ムカつく。
つーか、もっと気ぃ使えよ」
「でもそれどころじゃ……、」
「本宮は俺が探してやるから、おまえは隠してろ」
怒った都築くんが、あたしの手をとる。
そしてタオルを貸してくれた男子を一睨みしてから、出口に向かって歩き出す。
後ろから「え、都築の女?」「危ねー……ヤられるトコだった……」とか、小声が聞こえてくる。
……どんだけ悪かったんだろ。
呆れながら、スタスタ歩く都築くんの後を歩いた。