「それに、本気の恋愛ができないわけでもねーし。
さっきも言ったろ」
思い出されるのは、さっきベランダでした会話。
確かに都築くんはあえて遊んでるだけであって、本気の恋ができないわけじゃないって言ってたけど……。
でも、それじゃ、今の言い方ってまるで―――……。
「あたしの事、リスク背負う覚悟があるくらい好きって、そういう意味にとれちゃうんだけど……?」
確認するように聞く。
都築くんがあたしを好きだなんて、信じられなくて。
都築くんは、真っ直ぐにあたしを見つめて言った。
「そーいう事。
本気じゃなかったら、本宮に惚れ込んでる女なんか好きになんねーし」
「……」
「気付いた時には、引き返せない場所まできてた。
諦める気も起きねーくらい、沢村が好きだ」
「……っ」



