恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*



「最初は、ただ好きなだけだったのに……。

いつの間に、こんな汚い感情ばっかりになっちゃったんだろ……。

こんな自分がイヤでイヤで……、でも、自分じゃ止められなくて……」

「佐藤さん……、」

「ずっと……、誰かに止めて欲しかった……。

ごめんなさい……っ」


「本当にごめんなさい」って言った佐藤さんが頭を下げる。

その様子をしばらく見て、ハっとして首を振った。


「もう、いいよ。終わった事だし。

気持ちが強すぎて、っていうのも、分かるし」

「でも……、お財布の事も文化祭の事も、今も。

ホントにひどい事しちゃったから。本当にごめん……」


「佐藤さんの気持ちも分かるから、もういいよ。

佐藤さんの立場からしたら、あたしの事気に入らなくて当然だもん。

おあいこって事にしようよ」