「協力してくれてたんだよ、都築くん。
佐藤さんが嫌がらせしてる現場なんか見たら、あたしがショック受けて飛び出せないんじゃないかって心配して、一緒にいてくれたの」
「……」
「佐藤さんは知ってるかもしれないけど……都築くん、優しいから。
都築くんはあたしが本宮先輩の事好きなのも知ってる。
その上で、今回の事に付き合ってくれただけなんだよ」
そこまで言うと、佐藤さんがバっと都築くんの方を見た。
そして、顔をしかめながら聞く。
「そうなの……?」
「? 今、沢村が言った通りだけど」
「沢村さんが生徒会長を好きだって、都築くん知ってたの……?
知ってて……?」
佐藤さんが、信じられないっていうような表情で聞く。
それがなんでだか分からないでいると、都築くんは少し間を空けた後、答えた。



