「都築くんとは付き合ってなんかないし、そういう感情だってないよ。
今回は佐藤さんをおびき寄せるために仲良く見せてたけど、演技してただけだから。
そのプリクラも、この作戦のために撮っただけ」
佐藤さんが、持っているプリクラを見つめる。
「別に、あたしが気に入らないならそれでいいよ。
佐藤さんにとっては、あたしの存在は邪魔だっていうのも分かるし、キライになってもおかしくないと思う。
けど、他の人にも迷惑がかかるような事とか、影でコソコソするのとかはやめて。
あたしにだって言い分はあるし、正々堂々、個人攻撃にして」
「……」
「あたしの事殴って気がすむなら、今度からはそうして。
……でも、納得いかない理由だったらあたしも殴り返すけど」
「おまえ、その辺の男より漢(おとこ)だな」
何も言わない佐藤さんの代わりに、都築くんが言う。
振り向くと、呆れ笑いした都築くんがあたしを見てた。



