「それだけだよ……。
好きで好きで、仕方ないくらい好きだけど、先輩はあたしに振り向いてくれない……っ。
だから、せめて傍にいたくて、必死にお願いしただけ。
一緒にいてくれるのは、先輩があたしを可哀想だって思ってるからで、それ以外の感情なんかないよ……」
佐藤さんに負けないために大声を出してたのに。
いつの間にか、感情的な声になっていて……、
「それでも頑張ってればいつかって、そう思って先輩の傍にいるの!
本当に少ない可能性だって分かってるけど、それにしがみついて頑張ってるのに……っ!
それだけなのに、それがイケナイ事なの?
嫌がらせされるくらいに、イケナイ事……?」
止められなかった。
溜め込んできた想いが、一気に溢れ出す。



