恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*



結構強烈な衝撃かも……。

こんなの、元カレに殴られたぶりだ。


思わず立ちすくんでいると、後ろからぐいっと肩を引っ張られる。

見上げると、驚いた顔をした都築くんがあたしを見ていた。


「大丈夫か……?」


都築くんの歪んでる目許が、本当に心配してくれてるんだって教えていた。


「あー、うん。なんか思ってたよりも強烈だったからびっくりしただけ。

大丈夫だよ。慣れてるし。……だから、都築くんは手も口も出さないで」


都築くんが納得いかなそうな顔をしてたけど、何も言わずに佐藤さんに視線を移す。

都築くんが急に現れたせいで、驚いてるみたいだった。


一歩足を踏み出して、佐藤さんに近寄る。

都築くんを見ていた佐藤さんの目があたしを映したのを見てから、手を振り上げて佐藤さんの頬を叩いた。