声が震える。

それでも見つめていると、都築くんはバツが悪そうに目を逸らした。


「……悪い」

「……うん。最初から言ってよ。

そう言ってくれれば都築くんを巻き込まない方法考えて……、」

「違う。そーいう意味じゃない」


言葉を遮られる。

都築くんは逸らしていた目であたしを見つめて、困り顔で笑った。


「作戦が面倒くせーとか、沢村に協力すんのがイヤだとか。

そーいう理由で作戦を急いだわけじゃないって言いたかったんだよ」

「……面倒じゃないの?」

「全然。むしろあんだけやられてやり返さないほうがイライラする。

沢村が仕返しするって言い出した時には、やるじゃんって思ったし」

「じゃあ……、プリクラ撮るとか、それを佐藤さんの机に置いておくとか、ただ単に積極的に作戦に協力してくれてるだけ?」


まだ半信半疑で聞くと、都築くんが少しだけ黙る。


そしてその後、

「そーなんだろうな。……多分」って曖昧に笑った。