だけど、都築くんは机に頬杖をついて、ふてくされたまま。

子供みたいな横顔を見てると、なんかおかしくなってきて、都築くんの頭に手で触れた。


「……なんだよ、これ」

「よしよし、だよ」

「そーいう意味じゃなくて」

「なんか怒ってるから、よしよしってしてるだけじゃん。

それに、これぐらいだったら、不自然じゃないしいいアピールになるかなって」


頭を撫でながら言うと、都築くんは顔をしかめながら目を伏せる。


「……沢村を膝に乗せるより、こっちのが恥ずかしいんだけど」

「都築くん、髪サラサラだねー。染めてるのに全然傷んでないし。

海藻類とか好き?」

「聞けよ、人の話」


呆れて笑う都築くん。

それを見て、あたしも笑った。