「…でも、探してどうすんだ?一方的にメールを切った小僧が、自分の正体をバラすとも思えないけど」

「…どうしても私はお礼が言いたい」


今の私があるのは、やっぱりモルのおかげだもの。


「まあ、ゆずっこがそう言うのなら協力はするけど、それなりの覚悟ってできてるんだよな?」

「覚悟?」

「…はぁ。たい焼きの事といい、本当、お前は鈍いんだなその辺は」


私の反応にあきれたような顔をする虎鉄。

マホも隣りで苦笑した。


「鈍いって何が?」

「メール見て気づかない?少なくともこいつ、お前に好意あんだろうが」

「はぁ?!そんなわけ…」

「好きでもないヤツが、こんなにまめにメールなんかするか?」


否定しようとしたけど、すぐに虎鉄に返されてしまった。



モルが私に好意を持ってた…?