*** 宵々山のその日、日が落ちて新撰組は動き出した。 山崎が絞り出した店を手当たり次第に潰していくことになり、新撰組は手分けして、捜索する 「それじゃあ」 近藤は土方に手を振った。 *** 「桂殿はまだか」 会合が行われる部屋の前で、私は、部屋に入ることが出来ないでいた。 聞いてしまったのだ。 彼等が『京に火を放つ』と考えていることを。 どうしたらいい? だめだよって、思ってしまったんだもん。だけどいくら桂さんの代わりだからって口出しは出来ない。 どうしよう。