「……っ」 息を飲んだ。 何この人、めちゃくちゃかわいい顔してる……! くたーっと息を上げて畳の上で伸びてる彼 本当、よく私なんか運べたよね。 「ねぇ、あなた名前なんていうの?」 別に親交を持とうってわけではない、ただ名前を知らないのは面倒なだけ 「…………………」 なのになんで無視!? ああそうか私が名乗らないから? って私をさらったなら知ってるかもなのに、 「おっほん、私の名前は」 「菅野さん、ですよね……」 「そうそう、ってやっぱり知ってるんだ!ていうか喋ってよ!」