沖田さんはまた困ったように笑っていた。 この笑顔が見れなくなるなんて今はまだ考えたくない。 *** 「大丈夫てよお言うわ」 沖田と桃の少し遠くで山崎は呟いた。 「あんな量の血吐いて……大丈夫なわけないやろ」 山崎の頭に過ぎる 死病、老咳 まさかとは思う。 それでも、このことを副長に報告すべきかそうでないか、は山崎であってもわからなかった。 桃、あんたならどうする。