「だって、皆さん新撰組ですもん。 自分の武士道、誠に従うのが新撰組ですよ」 だから自分を責めないで。 「菅野、少しこのままでいさせてくれ」 「はい。いつまでも私は副長の背中をお支えします。」 「ふっ……総司みたいなこといいやがって」 「沖田さんならこういうと思って。」 *** その次の朝、山南さんは優しい笑みを浮かべて屯所に帰って来た。 脱走の理由は一言も口にしなかったらしい。 山南さんは、局長直々に切腹を申し立てられた。 山南さんは、自分の誠に従ったんだと思う。